『住民主体参加型ワークショップ』その2
3日目になると研修員も一般参加者も雰囲気に慣れ、リラックスしてワークショップができるようになって来ました。ペアを組み、歩きながら頭に浮かぶ自分にとって幸運や良い事を相手に話し、また相手の話を聞くことを互いにしました。お互いの話を聞くうちに、相手との意思の疎通が円滑に取れるようになります。
写真左下:参加型のワークショップで住民の生活や抱える問題などを見出すための手段の一つとして使うツールの仕組みを学びました。季節カレンダー、原因と結果図、日課図などを実際に書き、その使い方を理解することをしました。写真右下:病気の子供を母親が病院に連れて行き、医師の診察を受けるロールプレイングを通して、問診、診察、調剤、薬の投与、1週間後の診察の一連の流れを例にとり、プロジェクトの状況調査、問題分析、計画立案、計画実施、評価の意味を理解しやすく説明してもらいました。
講義の合間には緊張をほぐすため、様々な趣向が凝らされています。写真左下:外側の人が内側の人のポーズを形作り、その後、皆で出来栄えを鑑賞します。写真中央:カマル先生の奥さん手作りのお菓子を味わいました。素朴な味わいが緊張を和らげます。写真右下:二人で息を合わせて立ち上がるゲームです。一人の押す力が強すぎると、二人は立つことができません。二人の協力が必要です。
写真下:金持ちの農民、中流の農民、貧乏な農民などに別れ、夫々の立場で楽しいことや問題点を書き出し発表します。当事者が置かれている生活環境や立場で、対峙する問題や求めていることがまったく異なることを理解します。
下の写真は、情報の伝えることの難しさを理解する演習です。情報は発信する側と受け取る側で、各人、地域、国により表現や理解が異なることを体験しました。また、情報は言葉だけでなく他の方法でも伝えられることも体験しました。写真左下:左の人の指示で同じ絵を描くが、書きあがった絵は同じに成らないことを体験。写真中央:指示された事柄を言葉以外の表現で伝える演習。身振り手振りや顔の表情で伝えます。写真右下:指示された物の特徴を基に、先頭の人が次の人にその物の特徴を言葉で伝えます。次の人は伝えられた特徴から、自分の頭に思い浮かんだ物の特長を言葉で、その次の人に伝えます。最後に皆が頭に思い浮かんだ物が、最初に指示されたものとはまったく別の物であることを体験しました。
各国の研修員も色々考え、経験豊富なカマル先生の講義と各人各様な経験を有する一般参加者に刺激され有意義なワークショップとなりました。
最後に参加者全員で署名をし、各自に参加記念の寄せ書きを贈り4日間を共にした仲間を称えあいました。研修員も一般参加者も楽しく充実した、あっと言う間の4日間でした。
来週から四国の愛媛県と高知県の現場を訪ねます。そこで講義とワークショップで学んだ事を実践します。また、現場を訪問して実習も行います。
続く
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