漁村開発におけるジェンダー主流化研修は無事終了しました。
集団研修コース「漁村開発におけるジェンダー主流化」は3月5日にプロジェクトプラン・スタディーレポート発表会を行い、翌6日に評価会、閉校式を行い無事終了いたしました。閉講式では研修員が一人ずつ国際協力機構横浜国際センター吉浦所長より終了証書を授与されました。
閉講式に臨む前の晴やかな研修員の皆さん 吉浦所長と記念の写真
修了証書は吉浦所長から一人ずつ授与されました。
ブリトーさん(ベニン) シャンタルさん(ベニン) ゴンさん(ラオス)
バンニーさん(ラオス) ミヤさん(マダガスカル)ジョウさん(ミャンマー)
イーさん(ミャンマー) パワレッドさん(タイ) シリパカさん(タイ)
研修員は、47日間日本に滞在し、JICA横浜国際センター(YIC)で講義や演習、視察を通じ、この研修の目標である「男性と女性がお互いの貢献に対する理解を深め、パートナーシップに基づいた漁村生活をよりよい状況に改善するための起業案の作り方」を習得しました。
研修員は講義やワークショップを通じて色々な知識や技術を吸収しました。ジェンダーと開発で知られる三輪敦子先生による、よりよい起業案を作成するために必要な、「漁村における様々な仕事や生活活動における男女の貢献」「男性と女性のニーズの違い」、「起業のためのパートナーシップの築き方」等を学びました。さらに、住民主体参加型開発で著名なネパール人のカマル先生のワークショップでは、ファシリテーションとは何か、沢山の人から適切な情報を得るための方法、文字を使わない情報収集法等を学びました。これらの知識と技術は、研修員が帰国して漁村を調査するときにすぐにでも利用できるものばかりでした。
また、研修員は高知県へ1週間の視察へ行きました。高知県の漁業地域には、地域おこし・地産地消、魚食普及を目指した起業グループが沢山あります。そのうち6つの起業グループと意見交換をしました。研修員はこの視察を通じて、日本の起業グループは、「資源を無駄にしない」、「もったいない」、「付加価値をつける」、「遠隔地での仕事(収入)の確保」、「沢山の人が寄りたくなる地域づくり」、というような明確な目的を持っているから成功していることを見つけました。そのポイントは、「消費者が望むものを提供すること」、「購入したくなるようなネーミング、パッキング」、「新しい技術の導入ではなく、持っている技術・伝統を見直す」ということでした。また、研起業グループから研修員はいくつかの魚の加工方法を教わりました。
この研修を通じて、研修員は自国の男性・女性漁業従事者達が自分達の生活向上のために何をすればいいかを見つけるための手助けをすることが重要と考えました。それは、行政主導で「させる」起業案ではなく、彼らが自発的に「動く」ように促し、その動きが持続的・効果的に成果がでるような支援策(起業案)を作る、ということでした。研修員は、日本で学んだことを自分の仕事にいかし、地域の発展に貢献したいと言っていました。楽しみです。
この研修の実施に際して支援していただいた皆様に改めて感謝を申し上げると共に引き続き支援をお願い申し上げます。有難うございました。
以上
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